福島の養鶏仲間が放射能の不安を抱えながら鶏をかい、あるいは廃業に追い込まれ、愛する地を離れなければならない事態にいたり、脱原発社会の実現以前に、本当のことを知らなければと強く思っています。現在は各方面からの情報が多すぎて何を信じていいのかわからなくなりそうですが、最後はそれぞれが自分の決断で行動するしかないと思います。
福島原発事故でこれから何が起きてくるのか? 私の頭の中も混乱しています。
しかし過去(現在もつづいています)の真実から学ばなければなりません。25年前に旧ソビエト連邦ウクライナ共和国チェルノブイリ原子力発電所4号機の事故により被爆した子供たちやその2世3世が身をもって、現在まで警告し続けています。しかしこのままでは、過去の教訓がまったく生かされていません。歴史は繰り返してしまいます。
「チェルノブイリのかけはし」代表の野呂さんは子供を持つ主婦です。20年前くらいからベラルーシの子供たちの転地療養(イタリアやドイツでは行なわれていた)に取り組み、現在まで続けています。
倶知安で行なわれた講演では、その中での体験と真実だけを淡々と伝えてくれるだけなのですが、その圧倒的な経験を聞くこちらは物凄い衝撃を受けます。同時にその中から希望も見出せるのです。
特に問題なのは代謝の活発な子供です。
内部被曝を正面から訴える医師はいないそうです。菅谷昭さんは松本市長という現職にありながら、訴えている一人です。
http://www.kakehashi.or.jp/?p=2671
現厚生労働省のある技官はクビになる危険を冒しながら警告を発信しています。
http://kimuramoriyo.blogspot.com/2011/04/blog-post_12.html
チェルノブイリ周辺の立ち入り禁止区域や廃村になった場所の数値は、0.2マイクロシーベルト。(通常、日本の平常値は0.03前後です)
3.8マイクロシーベルトの放射線基準の中、福島の小中学校や幼稚園では新学期が始まっています。
http://atmc.jp/school/
チェルノブイリ周辺でもこんなに高い数値の場所には人は住んでいないそうです。 妊産婦と子供は直ちに疎開しなければいけないレベルだということ。
子供を守るため、福島では市民が行動に出ています。
http://www.foejapan.org/infomation/news/110425.html
このまま、子供たちを避難させなければ、5年後にはこんな事態がフクシマの子供たちにも。考えたくもありません。早く疎開の手立てを考えなくてはなりません。
http://www.youtube.com/genpatuvideo#p/c/7BF52CD237F65E21
(事故から5年後旧ソ連時代に取材された映像です。)
放射能は消えてなくなることはないそうです。生態系の循環の中に取り込まれ、その地にずっと留まるということ。半減期の短い放射性ヨウ素の影響は1月くらいの限定的なものと学者は言うが、チェルノブイリでは傷ついた遺伝子の影響は世代を超え子供たちに今も続いているということ。
福島第一原発周辺20キロから30キロ圏は、私たちの世代では、もう戻れないだう・・・ということ。
講演会には子供連れの若いお母さんがたくさん来ていました。離れている北海道とはいえ、不安で押しつぶされそうになっているお母さんは多いのです。そんなお母さんたちには、チェルノブイリでの事実を知らせると共に、丁寧に対処法を説明し不安を解消してくれます。
まして、福島や近隣の子を持つ親たちのことを考えるといたたまれなくなります。
呼ばれればどこにでも行って、話をしてくれます。福島でも飛んでいってくれます。ぜひ話を聞いて欲しいと思います。
直近では5月7日に札幌で講演を行ないます。お近くの方はぜひ。
http://www.kakehashi.or.jp/?p=2677
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